自分の半生をつづった『さらに美しく青春を 郷愁の奉天、ハルビンの記憶』、 自身のブログをまとめた『政権交代の一年 ―万年野党待望論―』 を出版。今回は、特に思い入れの強い『さらに美しく青春を』について語ってくださいました。
この本は、私が20歳代前半までの、特に終戦から約8年、中国のハルビンでの出来事をつづった半生の記録です。 当時、私は「文才がある」と言われており、仲間たちは「自分たちがやってきたことを、いつか本にして出版しろ」と言って期待をかけてくれていました。 そんな仲間たちのためにも、自分たちの若い頃の事を書き残しておかなければいけない、とずっと思い続けていました。 また、私はとても生きがいのある時代を中国で過ごし、得がたい体験をしたから、これを残しておかなければいけない、とも思っていました。 そのため、今までも色々な文章を書いてきましたが、この本は、その中でも一番力を入れて書いた、愛着のあるものです。 ずっとこの本を出版したいと思っていましたが、どこの出版社にも拾ってもらえずに出版できませんでした。 さまざまな人たちから期待を受けたという経緯もあり、お金を惜しんでいてはいけないと思い、兄の協力もあって、自費出版をしようと考えました。
自費出版会社はどんなところがあるのかをネットで検索したときに知りました。いくつかあった中でも、値段が安かったので特に目につきました。
いろいろな出版社を見ましたが、その中でもとにかく費用が安かったからです。他の会社では200万円とか300万円とか言われました。こんなに安く本を出せるところは他にありませんでした。 また、ネットや電話で話を進めていても反応がよく、誠意が感じられる仕事をしていると思ったからです。
私自身が、ハルビンにいたころから文化的な仕事をしていたこともあり、メールなどでのデータでのやりとりに不安はありませんでした。 昔、新聞の編集をしたこともある私から見ても、非常に的確な対応で、地方の自費出版社とは思えないほど、正確な仕事をしてくれたと思っています。 校正作業は、私自身も多少自信がありましたが、本職の目で見ると、自分でも知らない部分があるので、全て任せた方がよいと思いました。 版の大きさを見たいときなども、色々な版型のサンプルをすぐに見せてくれたりして、自分のイメージにぴったり合うものを選ぶことができました。 「こうしたい」という思い入れがある人も、安心して任せることができると思います。
サービス、というわけではありませんが、出版に関する知識が無い人間だと特に、「こういう大きさがある」「こういうものがある」というようなことは、事前に分かりやすく知らせてくれると更によかったと思います。
特に身内や、昔中国にいた人たちは、非常にほめてくれました。 また、これまでもハルビン学院について書かれた本はたくさんありましたが、それらは本当の学院生が書いたものではないので、事実と異なる部分があったりしました。しかし、そのハルビン学院の本から興味をもって、今回私の本を読んでくれたという方もいました。
自費出版の壁になるのは、費用だと思います。しかし、それにこだわりすぎてはいけません。 もちろん安いに越したことはないですが、自分の作品は、自分の本当に大事なものだから、それなりのお金をかけてでも、大事なものを自分が死んだあとでも残しておく。この事は、その人の人生にとって、とても重要なことだと思います。 私も、色々と迷っていましたが、ある時期で思い切って出版して、本当によかったと思います。私は、文章とともに生きてきて、文章を書かずにはいられない。その点では人生を楽しんできたし、やりたいことをできてよかったと思います。 自分の足跡や人生を、後々の人まで残すために、決断して、出版しておくべきだと伝えたいです。
小さい頃に父子で満州に渡り、奉天や中国のハルビンで青春時代を過ごし、終戦から8年経って、ようやく日本に戻ってきた。激動の時代を生きた筆者の、半生の記録。
真の野党とはどんなものか、永久に政権を追い求めない野党がなぜ必要なのか、これを読んで考えて欲しい。民主党が政権を取ってからの一年の間に書いたブログを纏めた、リアルタイムな記録