eコラム03 商業出版社と自費出版専門社

c商業出版もやっている出版社と、自費出版専門の出版社。どっちがいいんだろう?

日本国内には、さまざまな出版社があります。
自費出版専門の会社がある一方で、商業出版がメインの出版社でも、自費出版サービスを展開しているところが増えてきました。
では、プロの作家ではない、一般の人が自費出版を考える場合、どのような出版社に頼めばいいのでしょうか?
商業出版メインの出版社と、自費出版専門の出版社の違いとは何なのでしょうか?

c商業出版がメインの出版社の特徴

商業出版を主に行っている出版社の最大の強みは、何よりその豊富な知識とスキルにあります。
原稿の内容のブラッシュアップ、文字やレイアウトのこだわり、書籍に合わせた紙質や装丁デザイン、書店での販売促進など、1冊の本は様々な要素が組み合わさって出来ています。
商業出版社は、書籍の売り上げが重要になりますので、「より良い本を作り、その本が売れるように」とそのノウハウを蓄積していきます。

こういった出版社から自費出版する場合は、その出版社が蓄積してきたノウハウを利用することが可能になります。出版社側としても、「自社から出版しても良い作品」にする必要がありますので、校正・校閲担当者、編集者、デザイナーなど多くの人が時間と手間をかけて、より良い作品に仕上げてくれます。

ただし、逆に言うと、自分の作品が出版社側の意図で修正・改変されてしまう可能性があるという事にもなります。本の定価を自由に決められなかったり、装丁やタイトル、本文内容も勝手に変えられたりしてしまうこともあります。
「内容が出版社都合で変えられてもいいから、より多くの売り上げを目指したい」という場合は商業出版社からの自費出版はご希望に合っていると思います。逆に、自分の書いた文章を修正したくない、という場合は、商業出版社からの自費出版は向かない可能性が高いです。

また、総合出版社であれば、出版社自体がかなり大手なので、出版社名が一般にも広く知られています。ジャンルが限られた専門出版社の場合は、そのジャンル内では一目置かれているということも少なくありません。
「この大手出版社から出てる本なのね」とイメージアップに繋がったり、「このジャンルの本ならやっぱりこの出版社だよね!」と良い影響をもたらす場合が多いでしょう。

ただし、商業出版社は既にその出版社のブランドが形成されているため、本の内容が合わなかったり、原稿のレベルが規定に達していないと、自費出版自体を断られてしまうことがあります。
さらに、商業出版社では、販売促進のノウハウはあっても、自費出版は別部門だったり、子会社だったりすることも多くあります。この場合は、商業出版部門と同じような売上や書籍の品質は期待できません。

そして、商業出版社で自費出版を行うと、かなり高額な費用が必要になる場合があります。
これは、出版社が蓄積したノウハウを利用したり、書店流通や広告を利用したりするためというのが大きな原因のひとつです。また、自費出版に効率的な仕組みができていなかったり、不要なサービスが追加されていたりすることもあります。著者様が望んでいないような、無駄な作業や不必要な仕様のために、余計に費用がかかってしまうことが多くあります。

一部の出版社では、出版費用は著者が負担しているにも関わらず、契約は商業出版と同じ印税方式を採用している場合があります。これには注意が必要で、印税というと聞こえは良いですが、この場合の売上の支払金額は、かなり低く設定されてしまいます。大部数を売り上げても、自分の手元にはほとんどお金が入らない状態です。
また、印税形式で契約を結ぶ場合は、在庫の所有権を出版社が持つ形にされていることも多く、勝手に本を廃棄されることもあるようです。
契約内容については、面倒でも必ず細かく確認するようにしましょう。

c自費出版専門の出版社の特徴

自費出版を専門で行っている出版社は、商業出版社と比べると仕様や書籍内容に関する自由度が高く、「内容の縛りがない」傾向が高いのが特徴です。

自費出版社は自社で企画を立てて出版しているわけではなく、その出版社の出版傾向が固定化されていません。
そのため、商業出版社ではジャンルが合わない・原稿のレベルが規定に達しないなどの理由で断られたり、その会社から出版するには「ここを修正して欲しい」と言われたりした原稿を、そのままの形で出版する、ということも可能になります。
「自分の作品に手を加えられたくない」「自分の想いのままの内容で出版したい」という方は、商業出版社よりも、自費出版専門の出版社の方が合っている可能性が高いです。

また、自費出版専門の出版社では、書籍の仕様やオプション、流通をどの範囲で行うのかなど、ほとんどの条件を著者の自由に決めることが可能です。
望んでいないのに、校正や校閲の作業が入っていたり、新聞広告や書店での営業が含まれていると、その分出版費用が高くなってしまうことがあります。商業出版社だと、それらは「必要なもの」として外すことができない場合がありますが、自費出版社の場合は、自由に付け外しいただけることがほとんどです。
つまり、ご予算やご希望に応じて、ご依頼いただく作業やオプションをお選びいただけるようになります。

ただ、商業出版社と比べると、どうしてもネームバリューが低くて書店での販売能力が弱くなったりすることは多いです。
しかし、その分を補うような広告オプションを用意している会社は多くあります。例えば、お手軽出版ドットコムでは、書店営業・Amazon広告・FAX広告など様々な流通用のオプションをご用意しています。
広告というとよくイメージされるのが新聞広告です。新聞広告は、商業出版社で使用される、特に費用が高い広告手法のうちのひとつなので、その分出版費用の合計額が高くなることが多いです。自費出版社では、流通用のオプションについても、必要があれば付けていただき、必要が無ければ省いていただけますので、望まない高額な費用がかかることはありません。

c出版の目的に合わせて慎重にご検討を!

商業出版社、自費出版専門の出版社、どちらもメリット・デメリットがあります。
自分の希望に合うのはどういった会社なのか、しっかりと考えて出版社を選びましょう。

なお、私たちお手軽出版ドットコムは自費出版専門の出版社です。著者様のさまざまな希望を実現できるよう、全力でサポートしてまいりますので、どうぞお気軽にご相談ください。