>ハードカバー(上製本)の詳しい説明

dハードカバーの特長

ハードカバー(上製本)は、厚手の固いボール紙に、布や紙などを貼り合わせた表紙を使用します。
丈夫なため、長期間使用する書籍に向いています。

表紙は中身よりも3mmほど大きく作られるのが特長です。
本が壁や床などにぶつかっても、固い表紙で中身を保護する役割があります。

書籍本体表紙の背表紙側に溝(ミゾ)がついています。
ミゾは本の綴じ側を締め付けて強度を高めると同時に、表紙を開きやすくする役割があります。
表紙に皮革が使われているときなどは、ミゾがつかないときもあります。

d背表紙(丸背・角背)

背表紙は角張った形の「角背」と丸みを帯びた「丸背」があります。
丸背の方が本をめくる側が指にかかりやすく、開きやすいので一般的な本の場合は、丸背を選ぶことが多いです。
風格ある体裁に仕上げたい場合は、角背を選択することもできます。
なお、本文が5mm以下の本や横長本、オンデマンド印刷の本は丸背には対応していません。角背で製本いたします。

dスピン、花布、見返し

表紙と本文は別に作るので、その間にスピン(しおり紐)を入れることができます。
スピンの色は選べます。
>>スピンのカラーサンプル

本文の背表紙側の天地には、花布(はなぎれ)と呼ばれる小さな布を貼り付けます。
花布は本文の綴じ部分を隠し、体裁を整える役割を果たしています。
花布は当社標準の色のものを使用していますが、もしご希望の色がございましたらご相談ください。
なお、ページ数が少ない書籍やオンデマンド印刷の本、絵本などでは花布が付かない場合があります。

ハードカバーでは表紙と本文をつなぐために、表紙の内側に見返しという紙が必ずつきます。
見返しは装飾用のページというだけではなく、本の強度を保持するために重要な役割を果たします。
見返しの紙は選ぶことができます。
>>見返しのカラーサンプル

dハードカバーの製本方法

一般的なハードカバー本は、アジロ綴じという製本方法を使用します。
アジロ綴じは、無線綴じとは違い、ページ同士が部分的につながったままのり付けするため、ページが分離してしまうことがほとんどありません。
ハードカバー本では、低粘度で紙の中への浸透度が高い接着剤が使用されるため、綴じの強度が高い特長があります。

アジロ綴じ以外にも、さらに開きやすくて強度の高い糸かがり製本にも対応しています。
ご希望の場合はお問い合せください。 >>「PUR製本・糸かがり綴じ」オプションへ

また、絵本などの本文の紙が厚い本は糸かがり製本で、本文3mm以下のページ数の少ない書籍は中綴じミシンという製本方法を使用します。
糸かがり製本、中綴じミシンともに背の部分を糸で綴じる方式で、開きやすく強度もあります。

ハードカバー本の製作をご検討中の方向けに、本の見本をご用意しております。
ご希望の方はお気軽にお問い合せください。 >>お問い合わせフォームへ